【消防士必携】巻き結びの結び方・利き方を徹底解説!現場で失敗しない基本と応用
ここでは、消防士にとって最も重要で、最も使用頻度の高いロープ結索である「巻き結び」について徹底的に解説します。
消防のロープ結索は数多くありますが、災害現場、訓練、日常の作業で最も使う結索といえば、間違いなくこの「巻き結び」です。有名なもやい結びよりも使うといっても過言ではありません。
現場で**巻き結び**にもたつき、**資機材が確実に固定できなければ、自分や隊員の命に関わります**。**消防士のロープ**ワークの基本中の基本である**巻き結び**を素早く、正確に使いこなすことは、消防士として活動する上での基本中の基本です。ぜひこの記事で**巻き結び**の基本と**応用テクニック**をマスターしてください!
なぜ消防士は巻き結びを完璧にマスターすべきなのか?
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ロープ結索は**消防の基本スキル**ですが、その中でも「**巻き結び**」は**靴ひもを結ぶ蝶結びくらい**多用されます。**三連梯子の固定や、水平梯子操法、救助活動における資機材の仮止め**など、その出番は非常に多いです。
巻き結びの完成形を確認

巻き結びの基本的な結び方(手順)
写真を見ながら、基本となる結び方をマスターしましょう。
手順1:対象物に巻き付けてクロス

手順2:この特徴的な形を覚える

手順3:緩み防止の半結び(止め結び)


【重要】巻き結びの「利き」をマスターする:力を加える方向の考え方
**巻き結び**は、ロープに**力が掛かる方向**によって、結び目の作り方(巻き始める方向)を変える必要があります。この「**利き方**」を理解することが、器具結索などで**結び目を絶対に緩ませない**ために非常に重要になります。
※ここでは分かりやすくするため、半結びなしで解説します。
力の方向:引く側が端末を押さえつける構造
**巻き結び**は、「**引く側のロープ(主索側)が、ロープの端(端末側)を押さえつける**」ことで強固に締まる構造になっています。この構造を常に意識しましょう。
例:右方向に引っ張りたい場合


巻き結びの基本原則:「力を掛けたい方向と逆から巻き始める」
力の掛かる方向をコントロールするには、以下の原則を覚えましょう。
**「力を掛けたい方向と、逆に巻き始める」**
- **左方向**に力を掛けたい場合は、最初に**右へ**巻きます。
- **右方向**に力を掛けたい場合は、最初に**左へ**巻きます。


応用訓練:裏側からの結索と素早く結ぶ「輪」の作り方
応用1:裏側からでも結べるように訓練しよう

現場では、常に自分の手元で結べる状況とは限らないからです。よほど器用な人でなければ最初は難しいはずですので、繰り返し練習して身体に覚え込ませておきましょう。
応用2:素早く結ぶ「輪」を作る方法
**巻き結び**は、対象物にロープを通さず、ロープの中間に輪を作ってから通す方法もあります。現場で**迅速に結着したい場合**に非常に便利です。




このように、**巻き結び**には複数の結索方法があります。基本の結び方と、この応用的な結び方を使い分け、現場で迅速に対応できるようにしておきましょう。
まとめと次のステップ
**巻き結び**は、三連梯子の固定から資機材の仮止めまで、消防活動の**あらゆる場面で命綱となる基本中の基本**です。
- **基本の手順**をマスターし、現場で反射的に結べるようにすること。
- **「利き」**の原則(**力を掛けたい方向と逆に巻き始める**)を理解し、**ロープが絶対に緩まない構造**を作れるようになること。
- **素早く結ぶ輪の作り方**、**裏側からの結索**といった応用も訓練し、いかなる状況でも対応できる**「現場力」**を養うこと。
これらを意識して、日々の訓練に取り組んでください。**巻き結び**を制する者が、消防活動の成功を制すると言っても過言ではありません!
