現役消防士、救急救命士の凜(@mappletour)です。
今回は「消防士の休みについて」にスポットを当てたいと思います。
- 消防士になりたいけど、休みはどれくらいあるのか?
- 休みは自由に取れるのか?
- 消防士は休みの日、何をしているのか?
こんな疑問に答えて行きたいと思います。
消防士の休みは多いのか?少ないのか?仕事のサイクルは?
消防士の勤務体系は大きく分けると二つあります。
- 総務や予防業務を行う事務系
- 火事や救急に出動する現場系
です。
事務系の部署で勤務する消防士は市役所などで働く公務員と同じ勤務体系になるので、8時30分から17時15分が定時になります。
現場系はいわゆる24時間勤務で2交代制や3交代制と呼ばれます。
私の働いている消防本部は、2交代制ですので、こちらを簡単に解説します。
2交代制というのは、職員を二つのチームに分け、24時間ごとに二つのチームを入れ替えて勤務することを言います。
私の消防本部の場合は、8時30分にチームの入れ替えをして、翌朝8時30分まで勤務します。
その後翌朝8時30分まで休みになります。
ただそうした場合、勤務時間が決められた時間数を超えてしまうので、3回24時間すると、次の勤務が休みになります。
うん。分かりづらいですね。
では、ある1ヶ月の勤務表を紹介します。
○が勤務日です。
×の日でも○の次の日が朝8時30分に帰る日になります。
9/7は休みになり、6日の朝8時30分から9日の朝8時30分までが休みになるのです。
もう少し詳しく知りたい方は下記の記事をご覧ください。
24時間勤務は2日分?
24時間勤務の場合、1回の勤務で有給休暇を使うと2日分(8時間×2日)を消費したことになります。
ここで疑問に思いませんか?
8時間×2日しても、24時間にならないですよね。
実は仮眠時間プラス休憩時間で8時間は拘束はされているけれど、勤務時間外になります。
そのため24時間-8時間=16時間が1回24時間勤務をしたときの実質的な勤務時間になります。
24時間拘束されますが勤務時間としては週40時間の標準的な勤務時間と変わりません。
消防士は休みが多いと思ってしまう理由とは?
24時間拘束されるわりに、実質は16時間しか勤務してなくて、なんか損している気がしますが、事務系の部署に勤務する職員よりも現場系の職員の方が休みが充実している気がします。
それは、交代制勤務に理由があるのです。
交代制勤務のメリット。
- 交代時間が来ると、かわりの職員が来る
- 主たる勤務の目的が災害(火事や救急)に備えることのため、忙殺されるほど事務がないこと
まとめると、残業がほとんどないので、8時30分に仕事が終わると9時頃までに帰路に着くことができます。
もし、災害もなく平和に終われば、9時には休日としての活動ができるのです。
対して事務系の職員の場合は、終業時間が来ても、代わりの職員が来るわけでもないので、仕事が終わるまで帰るわけに行きません。
19時とかに帰っても、夕食、風呂、就寝、また朝に出勤ですよね。
そのため、現場系の交替勤務の消防士は休みが多く感じるのです。
勤務時間は同じであれど、こんなカラクリがあるのです。
消防士=ギャンブルなんて時代は終わった?
そんな休みの多い消防士は、休日何をしているのか?
初任科同期約100名にアンケートをとってみました。
Q:あなたが休日を過ごす内容として多いものはどれ?
- 勤務に備えて寝る
- スポーツをする
- 家族と過ごす
- テレビを見る
- ギャンブルをする
有効回答数98票。
結果です。
1位:家族と過ごす 60票
2位:スポーツをする 17票
3位:ギャンブルをする 11票
4位:勤務に備えてねる 6票
5位:テレビを見る 4票
となりました。
google検索では「消防士 ギャンブル」とかなり数検索されているようですが、今回の調査ではそのイメージは間違っていそうです。
ただし、今回の調査は私の初任科同期にアンケートをしたので、消防経験は10〜15年、年齢は28〜40手前の中堅にあたります。
年代が違うと結果はまた変わるんではないかと思います。
いずれにしても、朝仕事が終わるので、十分仮眠がとれた場合は比較的いろいろなことを楽しむ時間があるのが消防士の魅力ではないかと思います。
まとめ:消防士は決して休みが多いわけではないが、休みを楽しめる時間のある仕事である
消防士は決して休みが多いわけではありません。
週40時間の勤務時間は確保されているし、むしろ拘束時間は長いです。
しかし、交替勤務のメリットを活かすと、朝から1日休日を楽しむことができます。
そんな消防士を目指してみませんか?
消防士は休みの日に呼び出しがあるのか?
私の働いている消防本部は、休日の呼び出しはあります。
例えば、
- 建物が燃えるような火事。
- 水害や土砂災害なとで救助活動などが長期化する可能性があるとき。
など、通常勤務の職員だけでは対応できない災害が起こったときに休日の職員を呼び出すことになります。
呼び出された職員は、いかなる場所にいても、呼び出しに即応し消防署に向かうことになります。
東京消防庁や政令指定都市の消防本部は規模が多いため、東日本大震災クラスの災害が起きないと、休日の職員の呼び出しはないと聞いています
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