消防士の本音を教えます。

消防士になりたいと思う人は、消防士という仕事についてこんなイメージを持っていませんか?

  • 燃えさかる火の中から要救助者を助け出したい。
  • 困難な救助現場に出動して要救助者を助け出したい。
  • 心臓が止まってしまった傷病者に電気ショックをして助けたい。

確かに消防士の仕事の一部ではあります。

ただこういう理想的な仕事ばかりではないのです。

今回この記事では、実際消防士になって感じた理想と現実についてお話していきます。

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消防士ってどんな仕事?

消防士ってどんな仕事?ってあまり聞かれることがない気がします。

それは消防士の仕事について、一定の理解があるとされているからではないでしょうか?

具体的に言えば、こんな感じですか?

  • 火事を消す人
  • 消防車に乗って交通事故などでケガ人を助ける人

まさに私はこんなイメージに憧れて消防士になったわけです。

この姿が私の理想像ってわけです。

では実際に消防士になってみての現実を挙げていきましょう。

火事はめったに起きない

近年、火事に出動する件数は年々右肩下がりです。

理由は火災予防行政の効果や住宅用火災警報器の設置、住宅建材の性能アップなどが考えられるのですが、本当にたくさん少なくなりました。

それにより火事に出動する件数が極端に減っています。

救助現場も少ない

救助現場も少なくなってきました。

昔は交通事故救助が多かったみたいですが、自動車の安全性能が上がり、大きな事故でも閉じ込められたりすることがめったになくなりました。

ただ救助に関しては多様化の一歩をたどっており、さまざまな事案に対応する必要がでてきました。

ガスや放射線、爆破テロなど時代とともに多様化しています。

そもそも人を助けることはすごく難しい

木造住宅が多い日本では消防車が現場に着く頃には火災の最も炎が強い、最盛期と呼ばれる時期に当たることが多いのです。

実際にその最盛期の状態であると、住宅の中に入ることはかなり危険な状態です。

そんな火の海に残された要救助者を助けることはやはり難しいのです。

救急の現場も同じです。目の前で倒れた心肺停止の傷病者を助けることもやはり難しいのです。

消防士の現実を目の当たりして

消防士になれば、火の中や閉じ込められた車の中から困っている人を助けることができると思っていたのですが、現実はそんなに甘いものではないと気づきます。

どんなに手を尽くしても、技術を高め、知識を身に着けたとしても、人の命を助けることなんてなかなかできないのです。

現実を理解して理想を目指すしか道はない

命を簡単に救えないという現実を理解するまでには時間が掛かります。

自分の無力さや経験なさ、技術のなさ、知識のなさに情けなくなることもあるでしょう。

しかし、自分が思う消防士、皆さんの思う消防士像に近づく努力をしなければ、消防士になった意味がありません。

 

と不甲斐ない自分を奮い立たせるのです。

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