現役消防士、救急救命士の凜(@mappletour)です。
子どもが幼稚園に入り、防災頭巾を用意しなければならなかったので購入しました。
防災頭巾を手にして、
「防災頭巾ってそもそも頭を守るのに適したものなの?」
という疑問がわきました。
子どもに与えるものは、より安全なもののほうがいいですよね。
そこで防災頭巾のことを調べてみました。
結果防災頭巾よりもヘルメットのほうが安全という結論になりました。
ただ幼稚園児には防災頭巾の方がいいのではないかと考えています。
今回の記事ではヘルメットのほうが安全な理由について説明します。
なぜヘルメットの方がいいのか?
消防署では災害時ヘルメットを着用します。
そこでヘルメット利点が消防学校での資料にあったので記載します。
- 衝撃に強い
- 感電耐性
- 墜落時衝撃耐性
- 飛来・落下物体制
- 耐熱性
上記のような利点があります。
地震などが起こった際、避難するときに考えられるのは
- 火災が起きて火の粉が飛んでくる
- 電線が切れて、地面に落ちている
- 瓦が落ちてくる
- つまづき転倒する
ヘルメットはこういったことに対して頭部を守るのに効果を発揮します。
なぜ防災頭巾はダメなのか
頭部を守るためなら防災頭巾はダメなのか。
まず防災頭巾のメリットから見ていきましょう。
防災頭巾のメリット
- 肩・頭部全体を守ることができる
- 火の粉や暴風を防ぐことができる
- 耳の保護ができる
- クッションがよく冷えから守ることや避難に対応できる
- 小さい子供でも簡単に扱える
- 安価(二千円前後)
こんなメリットが考えられます。
防災頭巾はほとんどか防炎布に中綿を詰めたものです。
温かく軽いため、避難先では座布団や防寒具として使用できます。
また、軽いため子どもが使うにも楽でしょう。
防災頭巾のデメリット
2010年に防災頭巾の安全性について、国民生活センターが報告しています。
ざっくり要点をまとめると、
- 防炎性能の表現が様々
- 防炎をうたっていても自己消火せず
- 燃焼が続き消失するものがある
- 衝撃吸収性能が極端に低いものがあった
防災頭巾の安全性について疑問を呈しており、より衝撃吸収性能、耐久性のある商品の開発を要望している。
ヘルメットの弱点は?
では先ほどヘルメットの利点についてあげたが、弱点も上げておく。
- かさばるので、しまっておくのに不便
- 耐用年数がある
- 高価(5千円前後)
ヘルメットは災害用に用意するとなると、保存場所を用意する必要がある。
災害用はめったに使わないので、場所をとるのは大きいデメリットだ。
また素材がプラスチックや発泡スチロールを使っており、耐用年数が定められている。
防災頭巾が2千円前後で買えるとなると、5千円はかなり高価に感じる。
ヘルメットの短所を克服した折り畳みヘルメットの登場
ヘルメットの最大の弱点は、かさばり保存場所に困るということだったが、その短所を克服したヘルメットが登場した。
それは折り畳みヘルメットだ。
折り畳みヘルメットはヘルメットの安全性はそのままに、薄く折りたたむことができるため必要な保存場所がかなり減っている。
折り畳みヘルメットを手に入れてみよう
代表的な折り畳みヘルメットを2つあげた。
タタメットズキン3
タタメットズキン3は衆議院で採用されおり、ヘルメットと防災頭巾のいいとこ取りをしたヘルメットである。
ヘルメット部分は飛来・落下物耐性の国家検定を合格しており、防災布部分は日本防災協会の防炎製品の認定を受けている。
また頭の大きさに合わせて、調整することが可能だ。
ミドリ安全 フラットメット
ミドリ安全のフラットメットは収納時の厚さは3.3センチで、事務用デスクの引き出しにも入れることができる。
飛来・落下物の国家検定に合格しており、頭の大きさに合わせ調整できる。
耐用年数は6年とされ、6年おきの更新が推奨されている。
ヘルメットを買うべき理由 まとめ
安全性は圧倒的にヘルメットです。
防災頭巾よりも衝撃に対して強いからです。
しかしヘルメットは高価で保存場所が必要です。
そこで登場した折り畳みヘルメットの準備はどうでしょうか?
可能な限りヘルメットの弱点を減らしており、子どもから大人まで使用可能です。
ただ、幼稚園児のように小さいお子さんは組立などがいらない防災頭巾のほうがいいかもしれません。