【現役消防士が語る】消防士の体力試験は筋力じゃない!合否を分ける「体力以外の裏ワザ」3選

消防士になりたい方。こんな疑問はありませんか?



現役消防士で救急救命士でもある私が、消防士採用試験の2次試験(体力試験)の裏側を徹底レクチャーします。
多くの受験生は、体力試験対策でひたすら筋トレをしますが、実はそれ以上に合否を左右する重要ポイントがあります。
結論から言うと、体力試験で本当に見られているのは、「服装」「挨拶」「態度」の3点です。
なぜなら、体力試験は「完璧な超人」を見つけるためではなく、「最低限の体力と社会性」があるかを確認する場だからです。懸垂が1回もできなくても、これから解説する3つのポイントを実践すれば、ライバルに大きく差をつけられます。
さあ、その裏ワザを解説していきます。
1. なぜ体力試験なのに「体力以外の要素」が重要視されるのか?
消防士採用試験の体力試験は、「どれだけ筋力があるか」を競う場ではありません。
目的は主に二つです。
- 最低限の体力レベル(入校に耐えられるか、救助活動に支障がないか)のチェック。
- 社会人としての基礎的なマナーと態度のチェック。
体力試験が実際に消防署で行われることが多いのはそのためです。
幹部や現場職員が「未来の仲間」としてチェックしている
体力試験の会場では、採用担当者だけでなく、幹部や現場の職員も「未来の仲間」として受験生の態度をチェックしています。
彼らにとって、「体力」よりも「一緒に働きたいと思える人間性」の方が何倍も重要だからです。すれ違う際の挨拶や、待機中の姿勢、靴の汚れなどは、彼らに「この人は規律を守れるか」「信頼できるか」を判断する材料を与えます。
あなたの名前や経歴は知らなくても、彼らにとって「第一印象」は強烈な判断材料となります。この時点で「だらしない」と判断されれば、どんなに試験結果が良くてもマイナス評価は避けられません。
来年の新人教育は、もうすでにこの試験から始まっていると考えてください。
2. 【攻略法1】服装・身だしなみで圧倒的な「清潔感」を出す
服装は、規律を重んじる消防組織に対する「敬意」を表します。
スーツと靴で「足元」を見られる
消防士は消防学校時代に「足元を見られる」よう徹底指導されます。そのため、汚れた靴は「だらしない人間」という強烈なマイナスイメージを与えてしまいます。
- スーツ: 通常のリクルートスーツで問題ありません。
- 靴: 試験に行く前にピカピカに磨いておきましょう。靴の手入れが行き届いているだけで、「細部にまで気を配れる人間」というプラス評価につながります。
スポーツウェアはシンプル・イズ・ベスト
着替えが必要な場合、動きやすい服装はシンプルで清潔感のあるスポーツウェアを選びましょう。
- 避けるべきもの: 大きなロゴ、派手な色、だらしなく見えるだぶついたデザイン。
- 選ぶべきもの: 黒、紺、グレーなどの落ち着いた色で、体のラインがわかりすぎない、適度なサイズのウェア。
派手なウェアは「組織の和を乱しそう」というマイナス印象を与えかねません。「組織の一員としてふさわしいか」という視点で選びましょう。
3. 【攻略法2】挨拶で「社会人としての信頼」を勝ち取る
挨拶は、消防士にとって最も重要な「スキル」です。どんなに優秀でも、挨拶ができない人間は現場で信頼されません。
会場に入ってから出るまで、すれ違う職員全てに最高の挨拶を徹底してください。
消防組織で必要な「最高の挨拶」3原則
- 立ち止まる: 歩きながら、何かをしながらの「ながら挨拶」は厳禁です。足を止め、相手に体を向けてください。
- 目を見て: 視線を合わせ、誠実さを伝えます。緊張していても、目線をそらさないことが重要です。
- 大きな声で: 「お疲れ様です!」や「失礼します!」を、ハッキリと腹から出す大きな声で伝えます。
これだけで、「礼儀正しく、指導のしがいがある」という印象を与え、ライバルよりも一歩リードできます。とにかく大きな声を意識してください。
体力試験まとめ:筋力よりも「人間力」で勝負
消防士採用試験の体力試験は、体力があるやつを見つけ出すための試験ではありません。
「この受験生と一緒に働きたいか?」という視点で、服装や挨拶、全体的な態度が見られています。
体力試験でいい結果を出そうとするあまり、上記2点を怠ると、どんなに筋力があっても「社会性がない」と判断され、いい評価を受けません。
体力的な準備はもちろん必要ですが、それ以上に「人間力」で勝負しましょう。
健闘を祈ります!